「悪者は神を求めない」(2022.6.12礼拝ライブ配信)
礼拝説教題『悪者は神を求めない』詩篇10篇
【主題聖句】
悪しき者は高慢を顔に表し 神を求めません。「神はいない。」これが彼の思いのすべてです。 (詩篇10:4)
9篇と10篇はヘブライ語の「いろは歌」となっているため、
もともとは一つの歌だったと考えられます。
しかし内容的には大きく異なっており、
9篇は感謝と賛美に溢れ、10篇は悲哀と嘆願に満ちています。
そのことは信仰生活は決して平坦でなく、山あり谷ありということを意味しています。
特にダビデは、「苦しみの時の砦(9:9)」で
あるはずの神様が身を隠されて遠く離れて傍観しているように思えることが現実にあると訴えています。
それは、神様を信じない悪者が神様を信じて拠り頼んでいる正しい人を虐げているにもかかわらず、
地上で繁栄していることです。
彼らは高慢で神様を求めようとせず、自らの欲望のままに生き、「神はいない」と言って神様を侮り呪うのです(ピリピ3:19)。
さらに彼らは正しい人を虐げながら、神様は顔を隠しており自分たちを見ていないから、
自分たちは揺るがされることがなく災いにも会わないと豪語します。
まさしく「傍若無人」ならず「傍若無神」です。
これは現代でも世界中の至る所で起きている現実です。
しかし神様は決して御顔を隠しておられず、また傍観しておられるお方でもありません。
神様は天から悩む者、貧しい者の苦境をご覧になられています。
また悪者の行いもすべてご覧になられ、一つも漏らさず記録しておられます。
そして定められた審判の時が来たならば、
それぞれの行いに応じて厳格にさばかれるのです(黙20:12)。
その時に悪者はこの地上からすべて消え去り、だれも脅かされることのない平和な世界が実現します。
神様はいつの時代でも真の地上の王の王、主の主です。悪者が支配する国々を滅ぼされ、
虐げられている正しい者を救われます。
神様は「決して、正しい者がゆるがされるようにはなさらない(詩55:22)」
と約束してくださっています。ですから私たちは地上の悪者に怯える必要はありません。
三谷 浩司 牧師