『私の砦、私の恵みの神』(2023.10.8礼拝)
礼拝説教題『私の砦、私の恵みの神』 詩篇59篇
【主題聖句】
私の力よ 私はあなたにほめ歌を歌います。 神は私の砦 私の
恵みの神であるからです。(詩59:17)
表題に記されている事件は、サウルがダビデの家に家来たちを遣わして見張らせ、朝になったら襲って殺そうとしましたが、妻ミカルがダビデを窓から降ろし、ダビデは逃げて難をのがれたことです(1サムエル19:11-12)。
この詩篇でダビデは、無実であるにもかかわらず自分の命を執拗に狙うサウルと家来たちに対して神様の激しい憤りによる復讐を祈り求めると共に、どんな危機的な状況にあっても神様が必ず自分を救ってくださると確信し、神様を賛美しています。私たちもダビデの信仰に倣いましょう。
第一に、神様は「私の砦」です(9,16,17)。砦の役割は、下から上ってくる敵の攻撃を防ぐだけではありません。高い所からいち早く敵を発見して、先制攻撃するためのものです。そのように天におられる神様は、まどろむことも眠ることもなく常に私たちを見守られ、その力強い御手で覆われて、すべての危険や災いから私たちの魂を守ってくださるのです(詩121篇)。ダビデはサウルの家来たちを、夜中に獲物を探し求めてうろつき回る「犬」のようだと言っていますが、サタンはそれ以上に狂暴な敵です(1ペテロ5:8)。しかし「私の砦」である神様を逃げ場とするなら、サタンは手を出せません。
第二に、神様は「私の恵みの神」です(10,17)。「恵み」とは、受ける資格がない者が無代価で与えられる神様の賜物のことです(エペソ2:8)。ダビデは自分の力で自分を救えないことを知っていました。しかし神様が一方的な恵みにより、自分を救うために天から迎えに来てくださると信じたのです。そして信じた通りにダビデは敵の手から救われました。同様にイエス様は「天から下って来た生けるパン(ヨハネ6:51)」として、恵みによってご自分を信じる者に永遠のいのちを与えて滅びから救ってくださいます。私たちも「私の砦」である神様に拠り頼み、「私の恵みの神」を喜び、賛美しましょう。
三谷浩司 牧師