『命にも勝る恵み』(2023.11.19礼拝)
礼拝説教題『命にも勝る恵み』 詩篇63篇
【主題聖句】
あなたの恵みは いのちにもまさるゆえ 私の唇は あなたを賛美します。(詩篇63:3)
「命の次に大切」と良く言われるように、私たちにとって命は一番大切なものです。しかしダビデは命に勝って大切なものがあると、それは「神様の恵み」だと告白し、それゆえに神様を賛美すると宣言しています。ダビデにそれほどまで言わしめる「神様の恵み」とは、どのようなものでしょうか。
第一に、渇いた魂を潤し、満たしてくれる恵みです。ダビデはサウルに命を狙われて荒野に逃げていました(1サムエル63:3)。そうした荒野での逃亡生活に精魂が尽き果てそうになった時、ダビデはそこを神様との交わりの場である聖所として神様を信仰によって仰ぎ見、切に祈り求めたのです。すると神様の恵みの数々を思い起こしたダビデの魂は神様の愛で潤され、平安と喜びに満ち溢れたのでした。そのように神様は私たちがいつどこにいても、またどんな状況でも、あらゆる恵みを溢れるばかりに与えることができ、すべてのことに満ち足りさせてくださるお方です(2コリント9:8)。
第二に、力強い右の手によって支え、また助け出してくれる恵みです。実に私たちの命を支え、永遠の滅びから助け出してくださるのは、神様の恵みによるものです(エペソ2:5)。私たちは神様の恵み無くしては一秒たりとも地上で生きることはできません。そして罪人である私たちは、神様の恵みがなければ永遠の滅びの刑罰を受けるしかないのです。しかし神様は恵みによりイエス・キリストが十字架で流された血によって私たちの罪を贖われて、すべての背きの罪の赦しを与えてくださったのです(エペソ1:7)。
そのように神様の恵みは私たちの地上の命に勝ります。それゆえ神様に自分の命をゆだねましょう。そうすれば真の命、すなわち神様との絶えることのない交わりである永遠のいのちを得ることができます(マタイ10:39)。そして恵みを与えてくださる神様をいつも喜び、感謝し、賛美しましょう。
三谷浩司 牧師