『この上ない喜び』(2023.12.24礼拝)
礼拝説教題『この上ない喜び』 マタイの福音書2章1-12節
【主題聖句】
その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。(マタイ2:10)
みなさんの人生の中で最高に喜んだのは、どんな時でしたか?ある人は結婚式、ある人は志望校への合格、ある人はずっと欲しかった物をやっと手に入れた時かもしれません。でもそれらの喜びは時間と共に薄らいで、やがて消えて行くものです。しかし神様は決して消えることのない、この上ない永遠の喜びを私たちに与えてくれました。それがクリスマスです。
東方の博士(占星学者)たちは、西方に不思議に輝く星を見つけて世界中の文献を調べた結果、旧約聖書で預言されているキリストがユダヤ人の王として生まれたことを知りました(民24:17)。それで彼らは、キリストにお会いするために貴重な贈り物を用意して直ちに旅立ったのでした。その長い旅は一年以上もかかったと思われます。エルサレムに到着した彼らはヘロデの王宮を訪ねましたが、そこにキリストはいませんでした。それで祭司長、律法学者たちが調べた聖書の預言を聞いてベツレヘムに向かうと、何と東方で見た星が現れて彼らをキリストのいる所まで先導したのです。
博士たちはその星を見て「この上もなく喜んだ」とあります。それは彼らの旅が成功したことの証拠であり、預言通りにキリストが生まれたことを確かに知ったからでした。そして何よりも、キリストは全世界の「王の王、主の主」また「平和の君(イザヤ9:6)」であり、ご自分に拠り頼むすべての人を罪から救ってくださるお方であると信じていたからでしょう(マタイ1:21)。
博士たちはキリストである幼子のイエス様を礼拝し、贈り物をささげました。黄金は王、乳香は神、没薬は死者に対するささげものであり、王にして神であるイエス様がご自分の死によって罪人を救われることを象徴していると言われます。その通りにイエス様は、全人類の罪を負われて十字架にかかって死なれ、三日目によみがえられることで、私たちのすべての罪を赦して神との平和をもたらし(コロサイ1:20)、永遠のいのちを得させてくださいました。それこそ、私たちにとって「この上ない喜び」なのです。
三谷浩司 牧師