『のろいが祝福に変わる』(2025.6.8礼拝)

『のろいが祝福に変わる』詩篇109篇17-31節

【主題聖句】

彼らは呪います。 しかし あなたは祝福してくださいます。 彼らは立ち上がり 恥を見ます。 しかし あなたのしもべは喜びます。(詩篇109:28)

聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会

「天に向かって唾する([英語]Who spits against Heaven, spits in his own face.)」ということわざがありますが、まさに17節にぴったりです。神や隣人をのろう者は、それがブーメランのように自分に返って来て、神の祝福の一切を失い、人生のすべてがのろいとなります(申28:16,19)。
この詩篇において告発されている「のろう者」とは、私たち自身のことだと受け止めなければなりません。なぜなら私たちも、神や隣人をのろって生きてきた罪人であるからです。すべての人は罪を犯したので神の祝福を受けることができず(ローマ3:23)、「のろわれた者」となっています。だからこそ私たちは人生において悩み、苦しんで、心が傷つくのです。
そのような私たちをのろいから救い出すことができるのは、まことの神様ただ一人です。そして、そのために神の御子イエス・キリストが人となられて地上に来られ、私たちの代わりに十字架につけられて「のろわれた者」となられて、私たちを罪ののろいから贖い出してくださいました(ガラテヤ3:13)。クリスマスの賛美「民みな喜べ」の歌詞に「罪ののろいをば 解きたまえば 憂いも悩みも みな消え失せん」とある通りです。もはや私たちにはのろわれるものは何もありません(黙22:3)。それどころか、「祝福された人たち」と呼ばれて、天の御国を相続するのです(マタイ5:34)。
そのようにイエス様は私たちののろいを祝福に変えてくださいました。だから私たちは喜び、大いに主に感謝し、主を賛美するのです。また、神様は一人でも多くの人が救われることを望んでおられます。それゆえ私たちはキリストの証人として、自分たちを迫害する者たちを祝福すべきであって、のろってはいけないと命じられているのです(ローマ12:14)。

三谷浩司 牧師