『主はとこしえの祭司』(2025.6.15礼拝)
礼拝説教題『主はとこしえの祭司』詩篇110篇
【主題聖句】
主は誓われた。思い直されることはない。 「あなたは メルキゼデクの例に倣い とこしえに祭司である。」(詩篇110:28)
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会
110篇は新約聖書に多数引用されており、「ザ・メシヤ詩篇」と呼べるものです。イエス様ご自身も1節はダビデが聖霊によってキリストのことを「主」と呼んで預言したのだと明確に証言しており(マタイ22:43-44)、それがイエス様のことであると使徒たちは証言しています(使2:34、ヘブル1:13)。
第一に、キリストは「勝利の王」です。1節の「主」は「ヤハウェ」と「アドナイ」の二つのヘブル語が使われています。キリストはダビデの「主(アドナイ)」であり、父なる神がキリストの「主(ヤハウェ)」ということです。父なる神はキリストのすべての敵を彼の足台とすると言われましたが、キリストは十字架の死からの復活により死と悪魔に勝利され(ヘブル2:14)、また再臨の時にはご自分に敵対するすべての悪しき勢力に勝利されて、「王の王、主の主」として「鉄の杖」により地上を治められます(黙19:16-17)。
第二に、キリストは「とこしえの祭司」です。ここに「メルキゼテク」という人物が登場しますが、彼は出自不明の「いと高き神の祭司」であり、アブラハムが十分の一をささげた神的存在です(創14:18-20)。ヘブル書では彼は「義の王」であられるイエス様の地位であると証言されています(ヘブル5:6,6:20,7:2)。イエス様は私たちの罪の赦しのために低くなられ、「苦き杯」を飲み干してくださり、十字架でご自分のいのちをささげられました。それゆえ父なる神様はイエス様をすべてのものより高く上げ、ご自分の右の座に着けられました。そしてイエス様は永遠に生きておられる大祭司として私たちのためにとりなしてくださっています(ローマ8:34)。
このような王の王であり大祭司であられる方が私たちの主であるなら、私たちは地上において何一つ恐れる必要はありません。さらに私たちは「万人祭司」として「聖なる飾り物」を身に着けて、永遠にイエス様に仕える者とされているのです(黙7:9,15)。それは何と光栄なことでしょうか。
三谷浩司 牧師