『海は逃げ去り、山々は跳ねる』(2025.7.13礼拝)
礼拝説教題『海は逃げ去り、山々は跳ねる』詩篇114篇
【主題聖句】
海は見て逃げ去り ヨルダン川は引き返した。山々は雄羊のように 丘は子羊のように跳ね回った。(詩篇114:3-4)
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会
この詩篇はユダヤの過越祭で歌われるものですが、神様の超自然的な御手の業の偉大さとご自分の民への救いの御業について歌われています。
第一に、神様はその力強い御手によって、この地球を御思いのままに形造られました。「神様は大きい」という子ども賛美に「高い山、深い谷、お星も造られた」という歌詞がありますが、神様は富士山もエベレストもグランドキャニオンのような巨大な渓谷もたった一日で造られたのです。きっと天地創造の第三日目は「海は逃げ去り、山々や丘は羊のように跳ね回る」といったダイナミックな光景であったに違いありません(創1:9-10)。
第二に、神様は同じく力強い御手によってイスラエルをエジプトから救い出し、約束の地に導き入れました。その際神様は紅海の水を二つに分けてイスラエルの民を渡らせた後、その水を戻されて追手のファラオの軍勢を滅ぼされました(出21,26)。また神様は水位の高いヨルダン川の水をせき止められてイスラエルの民を渡らせました(ヨシュア3:13)。神様は山のように堅固なエリコの城壁を瞬時に崩されて、彼らに攻め取らせました(ヨシュア6:20)。さらには荒野の放浪の旅の四十年間、毎日硬い岩から水を流れ出させて(イザヤ48:21)、彼らの生命を救い続けられたのでした。
第三に、神様は私たちもキリストの十字架の贖いの御業によって罪と滅びから救い、海の荒波や山のような試練や困難からも救い出してくださいます。聖歌「主が私の手を」にある「誰もたどり着く大川も平気です。主がついておれば訳なく超えましょう」との歌詞の通りです。主がついているなら、どんな強い敵も悪魔でさえおののいて逃げ去ります(ヤコブ4:7)。
世の終わりには海も山々もみな逃げ去って新天新地が訪れます(黙21:1)。その時、救われた者たちはみな喜びで跳ね回ることになります。だから私たちは主の御名を「ハレルヤ」とほめたたえずにはいられません。
三谷浩司 牧師