『心の貧しい者よ、喜べ』(2024.2.25礼拝)

礼拝説教題『心の貧しい者よ、喜べ』詩篇69篇29-36節

主題聖句】

心の貧しい者たちよ 見て喜べ。 神を求める者たちよ あなたがたの心を生かせ。(詩篇69:32)

69篇の最後の部分です。この箇所では、ダビデが激しい苦悩の中にありながらも神様に絶対的な信頼を寄せていることが歌われています。ここから神様への信頼を私たちがどのように表すべきかを学びましょう。

第一に、絶えず賛美のいけにえをささげることです(ヘブル13:15)。律法によると、いけにえとしてささげる最上の物は「若い雄牛」です(レビ4:3)。しかしそれに勝るのものが主の御声に聞き従うことであり(1サムエル15:22)、それ以上のものがどんな時にも主に感謝し、主をほめたたえることです。ダビデは困難な状況からなかなか救い出されませんでしたが、それでも神様に不平を言いませんでした。むしろ神様が必ず救い出してくださると堅く信じて感謝の賛美をささげたのです。パウロも鞭打たれて足枷をされて投獄された時、真夜中に祈りつつ神様を賛美しました(使16:25)。

第二に、主が心の貧しい者を救ってくださることを喜び、心を生かすことです。「心の貧しい者」とは「霊的な破産者」を意味します。すなわち自分が罪に捕らわれており、決して自分で自分を救えないことを認めて、神様に頼るしかないことを自覚している人のことです。神様はその人の祈りの声に耳を傾けられ、その人を滅びから救い出し、天の御国に住まわせられます。それはイエス様が山上の説教で「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだからです(マタイ5:3)」と言われた通りです。

そうして救われた人は神様を喜び、神様の前にへりくだってしもべの心を持ち、神様の御名を愛するようになるでしょう。そして聖書は「神を愛する人々、…のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださる(ローマ8:28)」と約束しています。その約束こそが、様々な困難により潰れてしないそうな私たちの心を支え、強くし、生かしてくれるのです。

三谷浩司 牧師