『御言葉は蜜よりも甘い』(2025.12.14礼拝)
礼拝説教題『神の聖定』 詩篇119篇89-96節
【主題聖句】
あなたのみことばは 私の上あごになんと甘いことでしょう。蜜よりも私の口に甘いのです。(詩篇119:103)
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会
第13段落は「מ(メム)」で始まります。この段落で注目すべき単語は、「甘い(マーラツ)」です。「甘い言葉」というと何か怪しげに聞こえますが、そういう意味ではありません。古代世界で「蜜」は美味しくて貴重な甘味かつ滋養食であり、人を喜ばせて元気にするものでした(1サムエル14:27)。同様に聖書の御言葉も、私たちの心を喜ばせて魂を元気付けてくれます。 それゆえ作者は御言葉を非常に愛し、「一日中思っている」と告白します。そして御言葉が「~よりも(ミン)」優れている、と四度も繰り返すのです。
第一に、御言葉は私たちを敵よりも賢くします。私たちの敵は悪魔であり、時代や状況で移り変わる世の偽りや惑わしです。しかし御言葉は永遠に変わることのない真理です(イザヤ40:8)。だから私たちは御言葉によって狡猾な悪魔の試みにも打ち勝つことができるのです(マタイ4:10-11)。
第二に、御言葉は私たちをこの世のすべての教師よりも悟りがある者とさせます。全知全能なる神様の御言葉にはこの世のどんなことも解決する知恵があり、私たちと神様との思いを一つに結びつけてくれます。
第三に、御言葉は私たちを年配者よりも思慮深くさせます。年配者は経験と熟練により物事の本質を見極めることができますが、「神の愚かさは人よりも賢い(1コリント1:25)」のです。御言葉こそが善悪を真に見分ける基準であり、それによって悪と偽りの道から離れることができるのです。
そのような御言葉を食すことは、この世のどんな美食よりも美味しく、一度食べると病みつきになります。しかもいくら食べても食べ過ぎにはならず、食べれば食べるほど霊的に健康になり成長できる、これほどに素晴らしく完全な食べ物は他にありません。世界で偉人と呼ばれる多くの人々が御言葉を愛し、日々熟読しました。私たちもそうしましょう。
三谷浩司 牧師
