「会衆の中での賛美」(2022.9.25礼拝ライブ配信)

礼拝説教題『会衆の中での賛美』詩篇22篇19-31節

【主題聖句】
 大いなる会衆の中での私の賛美は あなたからのものです。 
 私は誓いを果たします。主を恐れる人々の前で。 (詩篇22:25)

22篇の前半と後半とでは調子が一変します。まさに「嘆きは変わりて歌となりぬ」です。後半部分は苦難の預言ではなく、救い主としての神様に対するダビデの確信に満ちた信仰告白と公の場での賛美となっています。
 第一に、ダビデは多くの敵に取り囲まれている危機的状況の中で神様に繰り返し助けを祈り求めました。しかし前半とは異なり、神様は自分から遠く離れてはおらず、急いで救い出してくださることを期待しています。そして神様は悩む者を顧みられ、御顔を隠されず、助けを叫び求めた時は必ず聞いてくださるお方だと確信をもって告白しています(1ヨハネ5:14-15)。

 第二に、ダビデは救い主なる神様を個人的ではなく公に賛美しました。それはダビデと共にいる会衆が同じく主を恐れ、主に信頼し、主を尋ね求めることによって悩みの中から救い出され、心が喜びと平安に満たされて神様を賛美するようになるためです。このダビデの賛美によってどれほど会衆は励まされたことでしょうか。パウロとシラスも牢獄の中で祈りつつ賛美することによって、他の囚人たちを励ましたと思われます(使16:25)。

第三に、ダビデの賛美は共にいる会衆またユダヤ人だけでなく、全世界のすべての人々、さらに後の世代の人々にまで向けられています。これは神の義であるキリストの十字架の福音が教会を通して全世界に告げ知らされることと、やがて王の王なるキリストにより全人類が統治されることの預言です(ヘブル2:12、ピリピ2:10-11)。それこそがイエス様が十字架上で父なる神様に祈られた祈りが聞き入れられたことの証です(ヘブル5:7-9)。

 私たちもダビデのごとく、救われてバプテスマを受けた時に誓った主の証人として生きることの誓いを果たし、救いの喜びと感謝の賛美をもってキリストの十字架の福音を一人でも多くの人々に告げ知らせましょう。

三谷 浩司 牧師