『神は我らの避け所』(2023.6.18礼拝)
礼拝説教題『神は我らの避け所』 詩篇46篇
【主題聖句】
神は われらの避け所 また力。 苦しむとき そこにある強き助け。
(詩46:1)
16世紀の宗教改革者マルチン・ルターはこの詩篇を愛し、有名な讃美歌を作りました。当時カトリック教会に立ち向かうことは命の危険を伴いましたが、ルターはこの詩篇によって励まされ、勇気を得て実行したのです。ルターだけでなく多くの人々が戦争、災害、病気など人生の様々な困難の中で、この詩篇によって励まし、慰め、希望を豊かに与えられて来ました。
第一に、神様は私たちが困難な時に、すぐ逃げ込むことができる完全な避難所です。たとえ地震や津波といった大災害が起きたとしても、神様が共におられるなら恐れることはありません。それは安全な場所に逃げなくてもよいと言うことではなく、神様の守りを信じて祈りながら落ち着いて正しい判断や行動ができるということです。そして神様の助けによって、困難を耐え忍び、乗り越える力が与えられるということです(詩18:39)。さらに私たちの力ではどうにもならない困難な状況であっても、全能なる神様はそこから瞬時に私たちを助け出す強い力があるのです(2列19:35)。
第二に、神様は最終的な避難所を天の御国に用意してくださっています。そこには神様ご自身が共に住まわれて、「永遠のいのちの水の川」が流れ、「もはや死はなく、悲しみも、叫び声も、苦しみもない(黙21:4)」のです。確かに私たちは地上においては困難は避けられません。しかし最終的には天の御国に確実に入れるという聖書の約束は、何と大きな希望でしょうか。
第三に、神様はやがて地上からすべての争いをなくされ、完全な平和を実現されます(イザヤ2:4)。争いがあるのは人々が真の神であるキリストを知らないからです。それは千年王国の時代まで待たなければなりませんが、地上のすべての人がキリストを知り、創造当初の秩序が回復します(イザヤ11:6-9)。どこにも避難する必要がない、それほど安心なことはありません。
三谷 浩司 牧師