『御恵みの冠』(2023.12.3礼拝)
礼拝説教題『御恵みの冠』 詩篇65篇
【主題聖句】 あなたはその年に 御恵みの冠をかぶらせます。 あなたの通られた跡には 油が滴っています。(詩篇65:11)
この詩篇は収穫感謝の歌と考えられています。しかし収穫だけではく、むしろ罪を赦された感謝と、自然界全体を通して神の民に与えられる恵みに対する感謝、またそれを与えてくださる神様への賛美がなされています。ここから神様の恵みを得られる人の姿とその与えられ方を学びましょう。
第一に、神様の恵みは心をへりくだらせて罪を悔い改める者に与えられます(ヤコブ4:6)。ダビデは圧倒されるほどの大きな罪を犯した人物ですが、神様は悔い改めた彼の罪を赦し、ご自分に近寄らせ、祈りを聞かれました。そのように罪赦された者は神様の恵みの御座に大胆に近づくことができ(ヘブル4:16)、どんなことでも祈り求めるなら叶えられるのです(ヨハネ15:7)。
第二に、神様の恵みはあらゆる被造物を通してご自分の民に注がれます(箴言16:4)。イサクは神様の恵みにより百倍の収穫を得ました(創26:12)。わずか70人だったイスラエルの家族は、異教徒の地エジプトで二百万人以上に増えました。また約束の地カナンはイスラエル民族が入植する前に異教徒のカナン人たちによって町が築かれ田畑が整えられていたのです。神様は私たちが眠っている間にも恵みを備えてくださいます(詩127:2)。
第三に、神様の恵みはとこしえまで尽きることはありません(詩100:5)。しかし穀物は一朝一夕では実らないように、神様の恵みもすぐに得られるとは限りません。人が畑を耕し、種を蒔き、手間をかけて収穫を得られるわけですが、豊かな水が与えられ、日光が注がれるのは神様の恵みによります。そして時が来れば、必ず豊かな実を結ばせてくださいます(詩1:3)。 神様は年初に「御恵みの冠」をかぶらせ、今まで恵みの脂をしたたり続けさせてくださいました。そしてこの年末のクリスマスに、さらなる恵みによって豊かな魂の収穫を得させてくださることを神様に期待しましょう。
三谷浩司 牧師